ぺんたぶログ

銀行員。作家。新米パパ。そんなぺんたぶのブログ。
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問3.「作家ってどのぐらい稼げるの?」


むすこがつかまり立ちをするようになった。
リビングのソファーに座っていると、はいはいでやって来て、ぼくの膝につかまって立ち上がり、ぼくの顔をのぞき込んで「だー?」と言うのが最近のむすこブームのようである。

超可愛い。

さて。
こんな可愛くて可愛くて仕方のないむすこだが、この子が将来、
「パパ、ぼくは小説家になる!だから就職活動はしないよ!」
とか言い出したら、ぼくはどうするだろうか。

答えはひとつだ。
全身全霊、全力全開で止める。

それはなぜか。

小説家は、
「それ一本で食っていける職業ではない」と、
ぼく自身が考えているからだ。
その理由について、本日は語ろうと思う。


ぼくは、ものごとをビジネス目線でみるクセがある。

……あれ、おかしい。
殺し屋一家に生まれた少年が「音を殺して歩くのがクセになってるんだ」とはにかんで言う的な、そこはかとなく格好いい言い回しになってしまった(注:画像はイメージです)。



違う違う。
これは別に、何ら誇れるようなスキルでも何でもないのだ。
どのくらい誇れないかと言うと、たぶん、この満員電車で通勤しているサラリーマンのうち(このブログは通勤中に書いている)、だいたい8割くらいの人は、ぼくと同じようなクセを持っているレベル。

言ってみれば、サラリーマンの職業病みたいなものだ。

たとえばカフェにふらりと入ったときに、無意識のうちに「利益は出てるのかな」とか「継続的に儲かりそうかな」とか「想定されるリスクは何だろう」と思考をめぐらせてしまう、とかそんなレベルの話に過ぎない。

こんなもの、ぼくと同じく、毎日スーツに身を包み、朝から晩まで必死になってお金を稼ぐ活動――つまりはビジネスをしている社会人の方からすれば、呼吸をするように出来る芸当だ。

と言っても、まだ学生の読者の方にはイメージし難いだろうか。
ふむ。
もう少しわかりやすい例えはないだろうか。

あった。

ものごとをビジネス目線でみるなんてことは、言ってみれば、男子が女子のおっぱいを見て、「大きいな」「小さいけど将来性を感じるな」「形がいいな」と無意識のうちに判断するのと同じような、その程度の芸当に過ぎない。

女子諸君は、周囲の男子に確認してみてもらいたい。
きっと男子は口を揃えてこうこう答える。
これは他の男子もすべからく身につけているスキルであり、誇れるようなものでも何でもない、と。

仮に「いやいや俺は服の上から透視で中身まで確認できる」なんてヤツがいたら、そいつはそのスキルを誇っていいだろうけど、そんな男子はフィクションの世界にしかいない。

現実は、甘くない。

けれども透視なんて出来ないからこそ、男子はそのふたつの膨らみに無限大の魅力を感じるのだ。
だからこそ、男子は自分を磨き成長し男になって、ようやく女子諸君、きみたちを一生懸命に口説くのだ。
実に愛しい生き物ではないか。

一応、女子目線の例え話も記載しておく。

例えるなら、キャバ嬢が無意識のうちに相手男子の腕時計のランクやスーツの質、なんのことはない世間話のカケラといった情報をかき集め、分析し、その客のおおよその年収帯を推察するのと同じようなものである。
これは六本木のキャバ嬢であれば呼吸をするのと同じ感覚で出来る芸当であり、彼女らに聞いたらきっとこう答えるだろう。

「こんなの出来て当然。ぜんぜん誇れるもんじゃない」と。

話が逸れるけどあのスキルはまじで何なの。
そこらの銀行員より全然正確にローン審査が出来るんじゃないのってぐらい的確に適切に査定してくるのマジですごい。

あれ、おかしい。
誇れる。
このスキル全然誇れる。
例えとしてチョイス失敗している。

(妻へ。これは先輩から聞いた話である。ぼくはよくわからない。キャバクラとか行かないから。)

何の話をしていたっけ?
話が逸れた。
本題に戻らねば。

とにかくそんな、サラリーマンや六本木のキャバ嬢がもつ「ビジネス目線」で、作家という職業をチェックするとどうなるか。

結論。
ビジネスとして非常に厳しい。

もちろん、「作家になる」という夢を追いかけることを否定するつもりはない。
むしろ思う存分に追いかけて欲しいと思う。

パソコン、もっと言えば紙とペンさえあればいつでもどこでも仕事が出来て、早起きをする必要もないし満員電車で通勤する必要もないし怖い上司にパワハラされることもない。


けれども果たして将来むすこが目指すべき職業としてオススメできるものかと言うと、答えはNoである。
それはなぜか。

お待たせしました。
実にお待たせしました。

作家の現実について、以下に語ろうと思う。

① 作家だけで食べていけるのは全体の1%くらい

まず、世の中の作家は2種類に分けられる。
「売れっ子作家」と、「売れない作家」だ。

売れっ子作家になれたら、それは本当に夢の印税生活が待っている。
年収年千万とか何億とか、全然あり得るレベル。
西尾維新さんとか東野圭吾さんとか(彼らは本当のトップ層だけど)、新刊が出るたびに本屋さんにタワーのように積み上げられる人たちが、確かに存在している。

一般の方が「作家」と聞いてイメージするのは、たぶんこのレベルの人たちだろう。
そりゃあね、この人たちくらい稼げるのなら、ぜんぜん止めない。
むしろぜひ、今すぐ会社に辞表を叩きつけて専業の作家になると良いと思う。

けれど、このレベルの作家さんは、おそらく全体の1%にも満たないと思う。

その他99%の人たちは、新刊が出ても本屋さんの棚にぽつんと1冊刺さっているか、もしくはそれすらまだマシで、そもそも本屋さんに入荷されずに、通販で手に入れないといけないレベルとかザラ。
本屋で自分の本が売られているところを見たことがないという作家さん、けっこういます。

そして大多数はこっち側、「売れない作家」なのです。
というか、「売れない」だけならまだマシ。
なぜならまだ書いた原稿を本にして売ることが出来ているから。

実際には、その更に下流の方に、「本を出せない作家さん」がうじゃうじゃいます。
出版社に「この人の本は売れないからなー」って思われて、本を出せない人たち。

「売れっ子作家」が1%。
「売れない作家」が99%。
そしてその他に、「売れなすぎて引退した作家」が900%くらいいたりする。

なんて勝算の低いビジネスなんだろうか。
例えるのなら、全校生徒1,000人の学校があるとして、そのうち999人が男子で女子が1名の状態で、その女子を彼女にするレベルの難易度。

まぁ、ほら、売れない作家さんはどんどん撤退していくから、ちょっと競争率が下がるかもと期待するじゃないですか。
例えるのなら、3年生がどんどん卒業していく感じで。
そうすれば999人いた男子が333人減って、ライバルは666人に!

と思ったら、新入生がライバルとして入ってくる訳ですよ。
しかもただの有象無象ならともかく、その新入生たちは揃いもそろって「○○賞受賞!」みたいな華やかなフレーズを引っさげた新人たち。
例えるならジャニーズ系のイケメンが333人、新入生で入ってくる感じ。
しかも毎年毎年というか、もう毎学期毎学期ですよ。
イケメン転入生が「逃走中」のハンターのごとく次から次へと無限に供給される鬼システム。



間違えた。ハンター違い。




こんな恐ろしい学校に、大事な大事な我が子を預けられるだろうか。
もとい、こんな恐ろしい作家という業界を大切なむすこが目指していたら、ぼくは親として全力で応援できるだろうか。

本音を言おう。

どうせならフツーのサラリーマンを目指して欲しい。
作家を目指すことは否定しないけど、それを本業にするのではなく、あくまで「副業」でお願いしたい。
パパとしてそう考えるのが、嘘偽りのないいま現在の親心である。

なお、それでも将来むすこに「作家で食べていくんだ!」と強い意思表示をされた場合に備えて、
「でもほんと作家ってそんなに儲からないよ?」というパパの実体験を、以下に備忘的に記しておく。

② フツーの作家の時給はコンビニのバイト以下

一般的に本を1冊書き上げるのにどのくらいかかるでしょうか?

もちろんケースバイケースですが、どんなに筆が速い人でもきっと2~3ヶ月はかかるし、校正作業に時間がかかったりすると下手すると半年以上、時には数年単位で時間がかかります。

(ちなみに、ぼくは「作家彼女。」「ハキダメ。」という2冊の小説を書き上げましたが、それぞれ2年くらい時間をかけてます。)

そうして書き上げた本が甘めに見積もって初版1万部、そこでぱたりと売れなくなって重版がかからない場合。
収入は1万部×単価500円×印税10%=50万円。

これが、1冊の本を書き上げて得られる作家さんの収入です。

仮に1日あたり4時間×300日を執筆に充てたとして、投下時間1,200時間に対し、50万の利益。

時給にして、約416円。

時給416円。

家族を養うとか子どもを養うとか以前に、自分一人が生きていくにも足りないレベルです。

と、あまりに現実ばかり突きつけて作家を目指す若い芽を摘んでしまっても申し訳ないので、ちょっと夢のある話をしておきましょう。
上の数字、ちょっとした売れっ子作家さんになれた場合を考えてみましょう。
具体的に言うと、10万部売れたとしたら。
当然、時給が10倍になります。

10万部×単価500円×印税10%=500万円
投下時間1,200時間(1日4時間×300日)に対し、500万の利益。

時給4,160円。

さぁ、一気に夢のある金額になって参りました。

ではでは、100万部売れたら?
そうです。

時給41,600円。

なんて夢のある数字だろうか。

こう考えると、作家を目指すのも悪くないと思えてしまうから不思議である。

さて。
本日の記事で「将来、むすこが大きくなったときに伝えたいこと」をまとめよう。

①作家だけで食べていけるのは全体の1%ぐらいなので、まずは兼業作家として、しっかりと本業をもった状態で臨むべき。

②フツーの作家はコンビニのバイト以下の時給だけど、あたるとデカいのもまた事実。なので、やっぱり最初はしっかりと本業をもった状態で臨んで、実際に「売れっ子作家」になれたら仕事を辞めて作家に専念すればよい。


以上!


あと、最後に最後に、ぼくの本音!

「この記事を読んだ人が、一人でも多く、ぼくの本を買ってくれますように……(遠い目)」



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